ツンデレ★王子
「そういえば彼氏さんってなんて名前なんだ?」


ほとんどお土産を食べ尽くしたころ、思い出したように聞いてきた。


「夏目 春といいます」


お父さん名前知らなかったんだ…


「夏目 春…?」


先輩の名前を聞いてお父さんの顔色が変る。

あんなにしていた笑顔が、一瞬にして消えた。


「じゃぁ僕はそろそろ…」


そんな雰囲気を察してか、先輩が帰る用意をし始めた。

あたしは慌てて玄関まで付いて行く。


「あの…先輩…」

「また明日な」


そう言ってポンッと頭を叩き、出て行った。
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