ツンデレ★王子
それならそれで遠慮なく。

あたしは両手で器を作った。

そしておじいちゃんに差し出す。


「あっごめんよ、今はないんだ」


予想外の言葉はあたしの器を壊した。


「どういうことですか?おじいちゃんさっきくれるって…」

「それが…」


おじいちゃんは作業を止め、流れた汗をタオルで拭いた。

タオルでさえぎられながら見える顔はとても申し訳なさそうな顔だった。
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