ツンデレ★王子
「俺今まで運命なんか信じなかったけど、こんなことがあるんじゃ信じるしかねぇよな」


そう言って笑う。

先輩の笑い声が悲しく響く。


「だから別れよ。親にとってもそれがいいんだよ」


それは…


「…あたしたちにとっても?」

「俺たちにとっても…」


そう言って見つめ合う。

もう先輩の彼女じゃない…

先輩の彼女じゃ…


「泣くなよ…」

「…だって~」


先輩が強く抱き締める。

甘いキスを何度もする。

最後だから…

でも先輩、そんなことしたら余計に別れられなくなっちゃうよ…

そうでしょ…?

先輩……
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