出会ってしまったから



「先生、さっき何の用だったの?」



「え?ああ、あれな、ちょっと来てみ」



先生はその時私の腕を引っ張った



え・・・これって私がまたこけないため?



ほら・・・・私はどんどん先生を好きになる



嫌いになるなんてもう不可能なのかもしれない



先生の触ってる腕の部分にばかり見ちゃって



先生は棚をちょっとずらして



棚の後ろに隠れていた落書きに指を指した



そこにはあゆみとたかしという文字が相合傘にしてあった



うわー漫画みたい



「可愛い落書きがあるなーって」



「これは怒らないの?」



「お前なあ俺がいつも怒ってると思ってるのかよ」



「えへっ」



私がちょっとイタズラ気味に笑うと先生は笑いながらこう言った



「ったくお前は・・・・次はお前に怒る番かなあ・・・」



「それだけはやめて」



「はいはい、怒る訳ないだろ、お前悪い事してないし」



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