出会ってしまったから

「何でもって？斉藤何言ってるんだ」



「本当だもん・・・」



「ん、ありがとな」


そう言って先生は私の頭を撫でた



本当だよ・・・・先生・・・本気だよ



「お前だけにしようかな、お前だけ知ってるって言うのも悪くないかな」



その時お兄ちゃんが走ってこっちに来るのが見えた



あ・・・来ちゃった



「ごめんっ遅くなった幸」



「ううん、大丈夫だよ別に」



「じゃあな斉藤、気を付けて帰れよ、あっそれと今日は手伝ってくれてありがとな」



先生はそう言って私から離れた



先生が見えなくなるまで私はずっと見てた、後姿を



もっといたかなっとかもっと話したかったなとか色んな事を思った



明日も話せるのに・・・・なんだかすごく明日が遠く感じる



明日の放課後まで待てないなんて



私、先生を好きすぎるんだ



「おいっ幸！！幸ってば」