自己チューなアラサー転勤族主婦の妊娠日記
2月17日(日)

 朝5時40分起床。パソコンに向かう。

 便秘を解消させて、午前八時半頃、空腹を紛らわすため夫の布団に潜り込み仮眠する。


 午前10時半。再び起床。

 テレビ体操を始める。


 午前11時。夫起床。

 夫はチョコレート、私はりんご2個を食べた。

 再び運動。りんごだとやっぱり力が出ない。それにすぐにお腹がすいてくる。


 結局、昨日の残りのイエローカレーを夫と食べた。

 夫の食べているバター入りのターメリックライスが羨ましい。でも、私はカレーの豆腐を食べて我慢する。



 午後2時過ぎ、散歩に出かける。

 豊中駅の近くにスパイス専門店があると知り、散歩も兼ねてそこへ行くことになった。


 外へ出るとすぐに手が冷たくなる。なるべく足早に歩いてみるけれど、一向に身体が温まらない。



 スパイス専門店は残念ながら休みだった。外見を見る限り、倉庫のように狭くてちょっと小汚い感じなので、もし空いていたとしても、怖くて入れなかったかもしれない。

 でも、近いうちにもう一度行ってみよう。




 エトレの地下にあるスーパーオアシスによると、パン屋さんでいちごフェアをやっていた。

 すごく美味しそう!!



 結局、イチゴのデニッシュ二つと、夫はりんごと紅茶のパン、私はアップルパイを購入した。


 家に戻って紅茶を淹れ、パンを食べる。

 まずはイチゴのデニッシュ。甘酸っぱいイチゴクリームが美味。

 あっという間になくなりそうなので、紅茶を飲みながらゆっくり食べた。

 夫はその間に、りんごと紅茶のパンを食べている。


「どう?」「中に紅茶クリームが入ってて美味しいよ」


 本当に美味しそうだなと思った。



 時間をかけていちごのデニッシュを食べ終えて、楽しみにしていたアップルパイを食べる。

 サクサクで美味しい!!

 夫は自分の分を食べ終え、私のアップルパイを見て「どんな感じ?」と聞いた。食べたそうにしている。

「サクサクで美味しいよ。ちょっと食べる?」「どれ」



 ガブリ。



「?!」


 大きな口で二口も!!!

「美味しいね」と戻された時、パンは半分以上もなくなっていた。



 楽しみにしていたのに!!!!!!

 あと少ししかない。

 怒りが込み上がる。

 私がどれだけ食べ物を我慢しているのか知っているはずなのに。




「どうしたの?」

 しばらく経って、やっと夫が私の異変に気づいた。

「アップルパイ、本当に楽しみにしていたのにあんなに食べられて、満足できなかった」

「ごめん」


 あやまられても、アップルパイは戻ってこない。

 イライラが収まらない。


「じゃあ、今からオレ買ってくるよ」

「いらない! そんなに食べたら太るもん」

「買ってきたアップルパイを一口食べればいいじゃん。残りはオレが食べるから」

「そんなことされたら余計イライラするじゃん!!」




 夫は頭を抱え「食べなきゃよかった」とイライラしながら言った。



 たかがアップルパイ。それもたった二口。

 食い意地がはってるのは自分でも分かっている。

 そんなことでいい大人が目くじら立てるなんて、おかしいことぐらい分かっている。




 だけど。



 

 今の私にとって、本当に大切な二口なのだ。

 それくらい追い込まれている。



 もう嫌だ。



 なのに、やらなければならない運動も残っていた。

 やりたくないけど、やらなければあっという間に太るのだ。




 仕方なく運動を始めた。



 夫は無言で夕食作りを始めた。




 今日の夕飯は、長いもと豆腐のステーキ、目玉焼き乗せ。それと、昨日の残りの大根。


 どれもとても美味しかった。



「美味しい!ありがとう!さっきはごめんね」

 やっと謝ることができた。




 ご飯を終え、しばらくすると物足りなさが募った。ゼロカロリーの大満足ゼリーを食べた。

 夫はチョコレート。


 それでも物足りなくて、料理酒として使っている、美味しいワイン(赤)も、100mlくらい飲んだ。



 体重測定。


 増えているとは思っていたけれど、やっぱり500g増量していた。


 満足感はないのに、体重だけが増えた。


 不完全燃焼の一日だった。








 















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