自己チューなアラサー転勤族主婦の妊娠日記
5月8日(水)

 午前5時半、起床。

 薄暗くて寒い中、お風呂を洗って沸かす。


「お父さんが夜勤から戻ってお風呂に入った後、新しいお湯にするって言ってたよ」と起床した母が言う。

「せっかくだから、新しいお風呂に先に入ってもらえばいいよ」と私。


 夜勤明けなら、昨日から沸かしっぱなしのお風呂よりも、一番風呂のほうが気持ちいいはず。


 居間では妹が昨日の服装のまま、コタツの中で眠っていた。



 抹茶を持って、パソコンルームに向かい、便秘解消を試みる。



 午前八時半。小腹が空いて居間へ。


 お風呂上りの父が朝食を食べていた。

 私も食卓のおかずを摘む。



「M(私)は、まだお風呂入らないの?」と母。

「これ食べてからにする」と答える。



 すると、



 母が妹を起こし始めた。



「先にお風呂に入っちゃいなさい。早くしないとM(私)の後になっちゃうよ」




 ?!



 妹、お風呂へ。








 なんで????


 確かにお父さんは先に入っていいと言ったけど、昨日面倒くさくてお風呂に入らなかった妹の後でいいと言った覚えはない。


 なんで朝から寒い思いをして、3番目に入らなきゃならないの?



 それに、母の言い方も気に入らない。


 まずは一言「先に入れてもいい?」と私に聞くべきじゃないの??





 結局、妹のお風呂が終わるまで待たなければならなかった。


 しかも、洗い場や浴槽に髪の毛。



 イライラしてすぐに出る。




 ちょうど夫から着信。

 愚痴る。


「多分、お父さんを先に入れた時点で、お母さん的には、家族の後でいいってことになったんじゃない?」





 そんな。。


「とりあえず、M(私)が、朝に綺麗なお風呂に入りたいことを、伝えたほうがいいよ」



 でも、直接文句を言うと、母はへそを曲げる。



 出来るだけやんわり。

「あのさ、お父さんは夜勤明けで疲れてるからいいけど、朝からお風呂掃除して沸かしたのに、みんなの後は嫌かも」




 通じたのか通じてないのかわからない。

 なぜ、いらない気を使わなきゃならないのかと、ため息が出る。





 里帰り出産は、『痒いところに手が届くから快適』と良く聞くけれど、むしろ大阪にいた頃のほうが楽だった。



 大阪ではすべてが自分のペースで出来た。実家では実家の人たちの生活に合わせなければならない。


 それもストレス。




 夜、夫との電話で愚痴る。

「まだ始まったばかりだから」と慰めてもらう。



 早く元の気ままな生活に戻りたい。








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