自己チューなアラサー転勤族主婦の妊娠日記
11月27日(火)

 昨日の雨とは打って変わって、今日は晴天。

 朝9時には烏丸駅についている予定だったけれど、朝はやっぱり体調が悪くて、結局一時間遅れの10時に駅についた。


 1時間の電車移動で、友人Sに「子供はいらない」と愚痴をこぼす。友人Sも結婚しているけれど、子供は欲しいと思っていないので、「そうだよね」と納得。

「動物は可愛いのに、なんで人間の子供ってあんなに可愛くないんだろう」
「本当に」


 私たちは、動物好きで子供嫌い。



 それから、マタニティフォトの話になる。


「何年か前にマタニティフォトが流行ったとき、お姉ちゃんと気持ち悪いって話してたんだ」と私。

「実は私も、あの写真とか映像は苦手なんだよね」と友人S。

「自分がそうなるのかと思うと怖い」と私。


「そうだねぇ。……なんか子供産まれたらメリットになることを考えてみれば、頑張れるんじゃない?」友人S。

「デメリットしか思い浮かばないよ。なんかある?」

「う~ん……」



 どちらも子供がいらないと思っているので、こんな内容の会話を永遠とした。

 けれど、友人Sとならそんなに深刻にならずにいられる。



 烏丸駅到着。大阪よりも全然寒い!



 500円で市バスの一日乗車券を買って、迷いながらバス停へ。

 始めに向かったのは吉田神社。


 私たちは今年前厄。


 せっかく京都に行くのだし、初めての厄払いをすることにした。


 モミジが朱い。空気が澄んでいる。(かなり寒い)

 祈祷中は神聖な気分になった。




 無事厄払いも終わり、そろそろお昼。

 神社のすぐ近くに京都大学があり、「久しぶりに学食食べたいね」と入ってみる。


 京都大学は私たちのいた大学とは異なり、イタリアンやフレンチのお店まであった。私たちは、『元祖食堂!』的なところで、うどんとそばを食べた。

 私の食べた、かき揚げうどんは250円。


 食堂内には学生が沢山いて、皆すごくはつらつとしていて楽しそうだった。

 私にもあんな時代があったなと懐かしくなる。あの頃は、まさか大阪で妊娠して、悩むなんて思ってもみなかった。



 いくつかのお寺で紅葉を眺め、よーじやカフェで温かいぜんざいと抹茶ラテを頂く。ほっとする味。一時間くらい、つらつらとどうでもよい会話を楽しんだ。



 四条河原町で、おみやげの八つ橋とおつけものを購入した。


 ふと、何気なく周りを見渡した時、とある商店街が目についた。


 高校の修学旅行で、夜に友人たちと歩いた場所だ!!!

 大阪に引っ越してから何度も京都へ来ていたけれど、この商店街を見つけたのは初めてだった。


 懐かしくて、友人Sにお願いして一緒に歩いてもらった。


 本当に懐かしい。



 あの頃は、「京都は危ないから、細い路地には絶対に入らないように」と先生に注意され、ちょっと怖かった。




 今歩いてみると、何のことはない明るい商店街だった。

 高校の頃のみんなはどうしているだろう。会いたいけれど、今の私を見て幻滅されるのも怖い。……と言っても、高校の頃からすごかったわけじゃないけど。




 家についたのは20:00過ぎだった。

 夫はすでに帰宅していて、昨日の残りの餃子を食べていた。



 友人Sに教えてもらい、みんなで岩手の郷土料理『ひっつみ』を作った。

 なんか調理実習みたいで楽しかった。



 寒さと疲労のせいで、私も友人もうとうと。


 今日は早めに寝ることにした。


 いつもは布団に入ってから、悶々と今後のことを考えて不安で眠れないけれど、友人Sが来てからは安眠できている。



 本当に感謝している。


 いつか、何かの形で恩返しが出来ればいいなと思う。












































< 36 / 248 >

この作品をシェア

pagetop