自己チューなアラサー転勤族主婦の妊娠日記
12月11日(火)

 梅田に行く用事があったので、ついでに夫へのクリスマスプレゼントを買うことにした。

 今年はケーキとケンタッキーを予約して家で質素に行う予定で、プレゼントも無しにしようと話したけれど、いつも頑張ってくれている夫にちょっとしたものを買って喜ばせようと思いついた。

 とは言え、金銭的に余裕が無いので予算は一万円程度。


 何が欲しいだろうと2時間くらい歩き回り、やっと喜んで貰えそうなものを見つけ購入した。


 イブに渡そうと部屋の隅に隠した。



 夫が帰宅。


 昨日の残りのお好み焼きの種をホットプレートで焼き、トマトポトフと一緒に食べていると、

「来週の火曜日、会社の産業医が来るから皆で忘年会をしようって話になったんだけど、お酒飲まないから行ってもいい?」

 と夫が聞いた。



 え? となった。



 私は今知り合いのいない大阪で、一人不安な気分でいっぱいなのに。

 食べたいモノも食べれない状態なのに。

 それに以前、お酒を飲まないからと(夫は酒癖が悪く、何度も私は迷惑をかけられていた)産業医とご飯を食べに行って、結局お酒を飲んで帰ってきたことがあった。

 プレゼントなんか買わなきゃよかった。

 悔しくて涙が出た。




 夫は「ただ聞いただけだから、行かないから機嫌直して」とイライラしながら言ったけど、一度こうなってしまうと感情がコントロールできなくなる。



 しばらくは泣きながら黙々と食事をした。




 やっと落ち着いて、自分の気持ちを話すためにプレゼントを渡した。

「いつも頑張ってくれてるからプレゼントを一生懸命選んだのに、そっちはあんまり私の事を考えてくれていないんだなと思ったら悲しくなった」


「そういうことか。タイミングも悪かったんだね」



 とにかく仲直り。



 夫はプレゼントを喜んでくれた。
















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