愛しの黒ライオン




獅子さんの背中を見つめ両手をくっと掴み涙をこらえた。


帰ろう。

このまま帰るのは、いけないかもしれないけど受付の店員に伝えておけば、少しは違うと思う。


受付へ行こうとカラダを反転させ下を向いたまま歩くとドンっと誰かにぶつかった。


「...す、すみません」

堪えていた涙が零れてきた。




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