愛しの黒ライオン





...あの肉食女子、沙耶さんだってフッたとは言え、ちょっとその気になれば軽く誘えると思う。


「そっか...初めてか...」

獅子さんは、髪をクシャリと掴み困ったような顔をしていた。

困るなら初めからキスなんてしなくちゃいいのに。

「...気にしてません」

ちょっとだけ。そ...ちょっと触れただけなんだ。


そう自分に言い聞かせ触れた唇の痕に指を落とした――...。




< 161 / 510 >

この作品をシェア

pagetop