愛しの黒ライオン

「牡丹」
「ん?」

ゆらゆらするマツ毛をかき分けるように獅子さんを見つめる。

「やっと、目を合わせたな」

やっとって...目を合わさせないようにさせていたのは獅子さんだよ。

「明日も、家に遊びに来いよ...ずっと遊びに来い」

獅子さんに離れそうな手をくっと引っ張られ優しく頭を撫でられ




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