愛しの黒ライオン




思わず獅子さんに触れられている手をバシンと叩き落し一歩後ろへとさがった。


『あら、お子様もいたのね』


チラリ見つめる沙耶さんの目線がイタい。


『沙耶、牡丹ちゃんでしょ』


香織さんは、苦笑をすると私の前に来て『この間は、残念だったわ、今度は一緒にカラオケ楽しみましょうね』


そう言って気持ちを落ち着かせてくれた。


やっぱり大人の香織さんは優しい。



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