愛しの黒ライオン
どうして、ここに?
目を細め手前にあるシーツを引っ張り風斗と言う人の差す指先をたどると座っていたのは...
言葉が出て来なかった。
会いたくてずっと探していた人が目の前に居る。
「牡丹ちゃん...大丈夫、頬と頭痛くない?」
風斗さんに見つめられ思わずシーツを顔半分まで隠しコクリと頷いた。
何か喋った方がいいと思う。だけど何を話したら良いか分からない。
「おい話せるだろ、そんなに甘やかすな風斗。もう大丈夫だろ早く家に帰れ」
《漆黒の獣》獅子と言う人は