愛しの黒ライオン
階段を下りようとする叔父さんを引き止めた。
「牡丹ちゃんの事をちゃんと見てくれる人ではないと預けられない。引越し屋さんには悪いけど帰ってもらいなさい」
そんな、どうすればいいの?
「ごめんください、唐木と申します、木下牡丹さんはいらっしゃいますか?」
獅子さん?
階段を下りている叔父さんは、獅子さんの声に反応し玄関先に歩を進めた。
「牡丹は、居ます、何のご用ですか?」
急いで階段を下り叔父さんの後ろに立つ。