愛しの黒ライオン




その瞬間、バチンと耳の奥に音が聞こえ頬に熱い痛みが走った。


「黙りなさい、世の中を知らないのは、お前だ」


叔父さんなんて嫌いよ。


「親でもないクセに。どうせ親のいない私を可哀そうだって思っていただけでしょ?父親面しないで」


「牡丹!」
「牡丹ちゃん!」


獅子さんや風斗さんの声は聞えていた。けど、この場にいるのは、辛かった。

「叔父さんなって、大っ嫌い」





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