愛しの黒ライオン




獅子さんだって、風斗さんだって、悪い人じゃない。


そんな事より、ここ最近じゃ、夜遅く帰ってきてもチラっと顔を合わせるだけで何も言ってなかったじゃない。


20歳にもなっていない私が夜出回る方がよっぽど鼻に付くよ。


「っ痛...」


勢いよく家を飛び出し慌てて走ったせいで右足の小指を何処かにぶつけ爪を半分折れていた。


一旦足を止め腰を下ろす場所を見つけようと周りを見渡す。




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