愛しの黒ライオン


「お前...足引きずって、どうしたんだ?」


あ、小指の爪が折れていたのを忘れていた。


「急いで、走ったから爪半分折れたみたい」

「ドジな奴」


獅子さんは、私の顔を見てから、片手で自分の後頭部をかき「騒ぐな」そう言って、ひょいっと私の膝裏と背中辺りに手を回し持ち上げた!


「きゃぁぁああああ~止めて!!」
「黙れ、だから騒ぐなって言っただろ」
「下ろして!」
「黙れ」



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