愛しの黒ライオン




その瞬間、獅子さんは、私の唇を塞いだ。


バタバタと暴れる私の手足は止まり獅子さんの唇の感触が伝わってきた。

息が上手に吸えない。

目を閉じ、お姫様抱きをされたまま、私は、獅子さんの背中をきゅっとつかんだ。


大人のキスって...優しくて甘くて、ちょっとだけ、タバコの味もした。



どれだけキスをしていたんだろう。


頭の中は、ぼっとして気づけば家の前に着いていた。



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