愛しの黒ライオン




「ん...困ったね、取り合えず、獅子が帰ってくるまで、ゆっくりしなよ。せっかく淹れた紅茶が冷めるから飲んでみて、美味しいから」


ニコっと微笑む風斗さんの顔は、相変わらず優しかった。


「所で...」

風斗さんは、手に薔薇を持ちながら、チラリと私を見つめる。


「獅子、牡丹ちゃんに告白とかした?」

「ぶぅっ?!」

飲んでいた紅茶を吐き出しそうになり、慌てて口を手で押さえた。




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