愛しの黒ライオン



――叔父さん


さっきと違うドキドキした気持ちで耳に押し当てる。


『もしもし』


もしかして家にある手紙を?


『牡丹、何処にいるんだ?』

やっぱり

『今、家に向かってます』


『この手紙は一体どういうつもりなんだ。こんな事をすれば唐木さんにお前を預ける訳には行かないだろ。


もしかして唐木さんに黙って家出て来いって言われたのか?』





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