愛しの黒ライオン
「妬かせてやれば」と。
で、出来るわけ無いじゃないですか。そんな事が出来るのなら、初めからしてるんです。
熱くなった顔を下に向け顔をブンブンと振った。
「牡丹ちゃん、今日からここに住むのよね、2匹の狼は大丈夫なのかしら?」
ニコっと笑いながら声をかけて来たのは香織さん。
お淑やかに座り風斗さんとの距離はいたって普通。どうして、こうも沙耶さんと違うの?
「香織ちゃん、俺達は、狼じゃなくて紳士なの」