愛しの黒ライオン


「何ですか?」
「獅子さんと寝たんだから」
「そ、そうですか?私には関係ないです」


冷静を保つのだけど私の中でヒシヒシと何かが崩れていく音がした。


何も聞こえない色さえも感じないくらい胸が締め付けられる。


苦しい。目をきゅっと閉じてから目を開け歯を食いしばり押しつぶされそうな気持ちを閉じ込め口の端を持ち上げた。


「アハハ...付き合ってたんですね」

「別に遊びよ」


ズシっと肩に重い石がのしかかる。


「そうですか...キッチンに戻りますね」


聞きたくなかった。



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