愛しの黒ライオン
バタバタ肩の上で暴れ背中をバンバンと叩くのだけど私の力なんて獅子さんにとって蟻みたいなもので。
「黙れ」
お尻をパチンと叩かれた。
「痛い」
「俺も、心が痛い」
「何処に行くんですか?」
「決まっているだろ、お前の部屋」
何をするの?
「離して、降ろして!」
「うるさい」
獅子さんは、暴れる私を肩に乗せたまま2階の部屋の扉を開けるとベッドの上に降ろされた。
「何するんですか?」
キっと睨みベッドの端に背中を押しあて少しでも獅子さんから離れようとした。
獅子さんは、私から2㍍ほど離れたベッドの端に立ち髪をクシャリとしてから軽くため息を吐く。
「一体、何の話なんだ?」
「何って?しらばっくれないで変態!」