愛しの黒ライオン



なんだけど・・・お見通しだと言わんばかりにお腹辺りを片手で押さえられ引きずり戻された。


「はぁ...離してください」


獅子さんは、私を自分の方へ引き寄せ足の間にちょこんと座らせられ後頭部辺りに獅子さんの胸が触れる。


「牡丹...」


耳元に獅子さんの低くて深い声が聞こえると心臓がドキドキ鳴りはじめた。


どうしよう、自分の心臓の音で何も耳の中に入ってこない。


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