愛しの黒ライオン



「牡丹...こっち向かないか?」


そんなのムリ。獅子さんを見ながら言うなんて絶対ムリだよ。


「イヤ...」
「俺は、お前の顔を見て聞きたいけど...」


獅子さんは、お腹に回している手を離すと今度は、ワキ腹辺りを掴み軽く持ち上げクルンと向きを変えた。


か、顔がめちゃくちゃ熱くて獅子さんの顔どころか首辺りもさえ見れない。


「俺の眼を見て言えよ」



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