愛しの黒ライオン


ベッドから降りようとした瞬間、背中越しから抱き締められ


「俺が欲しい...?」そう言われるとギュっと胸が締め付けられドキドキして苦しくなった。


上手く息が吸えない。
俺が欲しい?
欲しいとか...

そう意味じゃなくて好きなんです。


「俺さ...お前をこうやって抱き締めているだけで癒されるの...それ以上を求めたいとは思うけど...」


聞こえてくる声が温かく心地よくて胸辺りに触れている獅子さんの指をくっと掴んだ。


「牡丹...」


耳元で囁かれると気持ちがふんわりして気づけばベッドの上に倒され...
< 399 / 510 >

この作品をシェア

pagetop