愛しの黒ライオン


「わるい、風斗から電話」そう言って椅子から立ち上がり


キっと虎次郎さんを睨むと店の外へ出てから電話をしだした。


・・・やっと離れてくれた。


ふぅっと息を吐き出し椅子から落ちそうになっていた体を立て直し視界に入ってくる虎次郎さんの方を見つめる。


「牡丹ちゃんって...獅子の事好きなの?」


露骨に言われると困る。


「気にしないで、別に取って食おうとかじゃないから。タダさ~今までの獅子を見ていると、何だか明るくなったなって


実はさアイツ結構女にはモテるんだけど特定を作らないって言うのか...あまり女には、どっぷり浸からないって言うのかな...


昔は、独占欲たっぷりだった男だったのに、ちょっと、まぁ、好きだった女と別れてから変わったんだよな...


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