愛しの黒ライオン


「そんじゃ~な、虎、頼んだものよろしくな」


獅子さんは、ニカっと口の端を持ち上げ虎次郎さんに手を振った。


「牡丹ちゃん~イヤになった時は、ここへ来るといいよ、嫁さんの話し相手にでもなってよ~」


「あ...はい...」


そっと顔を上に向けると片方の眉がピクピクと動き《お前、後で覚えてろよ》的な顔をして獅子さんは


買い物袋を持つように私を持ったまま、虎次郎さんの店を後にした...。





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