愛しの黒ライオン




「おい...あの人って...ヤバイぜ」

ヤバイ?


確かに見た目ヤバそうだ。


けど隣に女を連れて立ち止まる姿は怖いと言うよりもタダの女タラシにしか見えない。


「離してやれ」
「あ...でも」

「離して」


掴まれた手をクっと離すと男達は、気に食わなそうに何処かへ消えていった。


・・・助かった


胸を撫で下ろし目の前に立っている男の人に向かって「ありがとうございます」そう言って頭を下げる。



「お前...この辺じゃ見ない顔だな、それより...」




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