本能で恋を
それを気にもせず「そうそう、体育祭でさ~」と真面目な話に入る彼のマイペースさにびっくりしながらも、私もクラス委員長として話を聞いた。
「修…体育祭の競技なんだけど…」
それから、体育祭が近づくにつれて、運動神経バツグンであり体育委員でもある修と体育祭について聞く事が増えた。
最初は、男子を名前の呼び捨てする馴れ馴れしいさに戸惑ったが、今では慣れた。
そんなある日。
「愛歌、どうした?」
ケータイを覗いて眉を寄せてる私にセナは聞く。
「葉月君…門の前で待ってる」
それは、葉月君からのメールであり、『門のところで待ってる』と、以前もあったようなメール文章だった。
「……校門前とかまた目立つじゃん…」
私は不機嫌な口調で呟く。
門の前に立たれると、葉月君を見つめる女子がいっぱいになるんだ…
熱い目線が葉月君を見つめるのは…何かイライラする。