狼系強引カレシ~幼なじみと甘い恋~
☆ちこside☆
「……遅い…」
放課後、彼は用事があるみたいであたしはじっと下駄箱で待ってる。
だけど…遅くない?
もう人けがなくなってから1時間。
思わずため息をついちゃうあたし。
本当は会いたくて仕方がない。何年もこーたちゃんに恋焦がれてきた。
きっと君は ‘あの約束’を覚えてはいないんだろうけど。
あたしはスマホを取り出して、試しに電話をかけてみた。
コールが何度も続く。
まったく、どこで何してるんだか…。
「こーたちゃーん、あたし帰っちゃうよー…」
つながってない電話に話しかけてみる。
だけどその瞬間、『この電話は現在電波の届かない…』
……。ちょっと…ほんとにどこにいるのよ。
学校なら電波届くはずだし…唯一届かない場所っていったら…