水面に浮かぶ月
「結婚しよう? 籍を入れるだけでもいいからさ。透子との、確かな証が欲しいんだ」
これ以上、ひとりでいたくなかった。
ひとりで、過去の恐怖と闘いたくはなかった。
ほとんど衝動的に言った光希に、透子は、
「ありがとう。すごく嬉しい」
はにかみながら、涙ぐんでいた。
「何だか夢みたい。本当にいいの?」
透子は光希に抱き付いた。
光希も透子をきつく抱き締め、
「当たり前じゃない。俺は透子がいなきゃダメなんだから」
透子は光希の胸の中で、何度も何度もうなづいていた。
「その時が来たら、ちゃんとプロポーズするよ。今度は、大きなダイヤを用意するから」
幸せにするとは言えない。
でも、ふたりで幸せになろうとは言える。
たとえ、どんな過去があろうとも、ふたりでなら、乗り越えて行けるから。
「大好きだよ、透子。すごく、すごく、愛してる」
「私もよ」
くちづけを交わした。
目が合い、互いに気恥ずかしさから笑みがこぼれる。
「私、頑張るから。頑張って、早く、誰にも負けないお店にするわ」
「うん。応援してる」
光希は透子の涙を拭い取った。
ふたりの新たな約束。
それを糧に、また明日から、強くいられるようになるのだから。
これ以上、ひとりでいたくなかった。
ひとりで、過去の恐怖と闘いたくはなかった。
ほとんど衝動的に言った光希に、透子は、
「ありがとう。すごく嬉しい」
はにかみながら、涙ぐんでいた。
「何だか夢みたい。本当にいいの?」
透子は光希に抱き付いた。
光希も透子をきつく抱き締め、
「当たり前じゃない。俺は透子がいなきゃダメなんだから」
透子は光希の胸の中で、何度も何度もうなづいていた。
「その時が来たら、ちゃんとプロポーズするよ。今度は、大きなダイヤを用意するから」
幸せにするとは言えない。
でも、ふたりで幸せになろうとは言える。
たとえ、どんな過去があろうとも、ふたりでなら、乗り越えて行けるから。
「大好きだよ、透子。すごく、すごく、愛してる」
「私もよ」
くちづけを交わした。
目が合い、互いに気恥ずかしさから笑みがこぼれる。
「私、頑張るから。頑張って、早く、誰にも負けないお店にするわ」
「うん。応援してる」
光希は透子の涙を拭い取った。
ふたりの新たな約束。
それを糧に、また明日から、強くいられるようになるのだから。