水面に浮かぶ月
図らずも、顔が赤くなる。
すごいっていうか、怖いな、この人。
数々の女を相手に稼いできたシンをもってしても、透子の笑みには勝てる気がしなかった。
「でも、俺、あなたと仲よくしてたら、光希さんが戻ってきた時に何をされるか」
「あら、いいじゃない。それはそれでおもしろそう」
何だかなぁ、と思った。
でも、とりあえずうなづく。
「まぁ、あの人の嫉妬する顔も、ちょっと見てみたい気もしますしね」
諦めて言ったシンの言葉に、透子は声を立てて笑った。
ねぇ、光希さん。
今日も元気に取り調べを受けてますか?
衣食住がきっちり管理されてるところにいるんだし、今までの生活を改めて、睡眠を取れるんだから、さぞ健康になっていることでしょう。
俺の方はと言えば、どうしてだか、あなたの想い人と『友達』になっちゃいました。
美人だけど掴みどころがない人ですね、透子さんって。
でも、そういうところもあなたと似てると思います。
俺たち、あなたを待ってます。
たとえ、何年かかろうとも、ちゃんと待ってますから。
だから、こっちのことは任せてください。
接見禁止が解けたら、そのうち会いに行きますね。
あ、そうそう。
透子さんが「これを機に光希が禁煙してくれるといいんだけど」って言ってたので、それも含めて色々と頑張ってください。
すごいっていうか、怖いな、この人。
数々の女を相手に稼いできたシンをもってしても、透子の笑みには勝てる気がしなかった。
「でも、俺、あなたと仲よくしてたら、光希さんが戻ってきた時に何をされるか」
「あら、いいじゃない。それはそれでおもしろそう」
何だかなぁ、と思った。
でも、とりあえずうなづく。
「まぁ、あの人の嫉妬する顔も、ちょっと見てみたい気もしますしね」
諦めて言ったシンの言葉に、透子は声を立てて笑った。
ねぇ、光希さん。
今日も元気に取り調べを受けてますか?
衣食住がきっちり管理されてるところにいるんだし、今までの生活を改めて、睡眠を取れるんだから、さぞ健康になっていることでしょう。
俺の方はと言えば、どうしてだか、あなたの想い人と『友達』になっちゃいました。
美人だけど掴みどころがない人ですね、透子さんって。
でも、そういうところもあなたと似てると思います。
俺たち、あなたを待ってます。
たとえ、何年かかろうとも、ちゃんと待ってますから。
だから、こっちのことは任せてください。
接見禁止が解けたら、そのうち会いに行きますね。
あ、そうそう。
透子さんが「これを機に光希が禁煙してくれるといいんだけど」って言ってたので、それも含めて色々と頑張ってください。