君と見てた空




 表札に君の苗字を見つけたとき




 嬉しかった。





 ため息が出た。





 インターホンを押す。





 少し間が開いて



 君とよく似た女の人が出てきた。






「悠さんの…お宅ですか?」





 かすれた声が出た。



 女の人の顔を見て




 泣きそうになった。





 女の人が困ったような顔をしたから。




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