Bye...“Dear.student”
「………ダメ?」



「………」



窓ガラスにソッと触れ、スッと目を伏せたあたしは、数秒後、指先に力を込めた。



「あやめ。」



「………ンッ。」



窓を開けた瞬間、スッと延びてきたひんやりと冷たい右手。



そんな彼の指先があたしの頬に触れ、首筋を通り、毛先をクルリと弄んだ。

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