【完】狼ご主人様と子羊ちゃん




俺は相変わらず踞って、膝に顔を埋める
美里に少しわらいかけた。



「―――美里、そうしてるとパンツ見え
ると思うんだけど」



そう言った瞬間、弾かれたように美里は
立ち上がって、俺を睨み付けてきた。



……俺、悪くねーし。



まあ、見えそうなだけで実際見えなかっ
たから、良いじゃん、と笑うと、美里は
拗ねたみたいにそっぽを向く。







―――やがて、グランプリが始まりを告
げた。



審査は男女一緒に行って、グランプリの
発表も一緒。



ただ、一次審査の会場はお互いに違うか
ら、美里の勇姿は見られないが。





< 143 / 431 >

この作品をシェア

pagetop