【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
俺は相変わらず踞って、膝に顔を埋める
美里に少しわらいかけた。
「―――美里、そうしてるとパンツ見え
ると思うんだけど」
そう言った瞬間、弾かれたように美里は
立ち上がって、俺を睨み付けてきた。
……俺、悪くねーし。
まあ、見えそうなだけで実際見えなかっ
たから、良いじゃん、と笑うと、美里は
拗ねたみたいにそっぽを向く。
―――やがて、グランプリが始まりを告
げた。
審査は男女一緒に行って、グランプリの
発表も一緒。
ただ、一次審査の会場はお互いに違うか
ら、美里の勇姿は見られないが。