【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
常に満点を取っていなければ、コイツに
なんかすぐに抜かされるだろう。
認めた、というよりかは羨望の気持ちに
近かった。
―――俺とは、正反対。
俺は物心ついた時から、父親の期待に沿
うような子供でありたくて、模範生で。
父親という檻のなかでしか自由になれず
。俺はいつだって閉じ込められた小鳥。
それにくらべて、隼人は。
極めて自由奔放で。自分の事も周りも、
客観的に観察しながら、悠々自適な暮ら
しを満喫している。
そういうと隼人は「俺は次男だからね」
と困ったようにわらったけど。