【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
ひどい!!いきなりつねるか?普通!!
ジンジンと痛む頬を押さえながら、辻宮
をギロッと睨み付けると、
辻宮は口角を上げながら余裕そうに私を
見下ろした。
それから、辻宮の指が伸びてきて、私の
顎を掴むと、クイッと上を向かせる。
辻宮の妖艶な瞳に、吸い込まれそうで、
だけど離せなくて―――
もうどうしたらいいのか、わからず。
「ご主人様をそんな目でみるのは駄目だ
ろ?ん?あんまり聞き分け無いんだった
ら―――」
え、ちょ、嫌な予感しかしない―――
「お仕置きが、必要かな?」
「すいませんでしたっ!!」
辻宮がそう言うのと同時に、思わず反射
的に謝っていた。