【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
って言ったら、急に辻宮の顔から笑みが
消えた。
「子供扱いなんてしたことない。ずっと
……ずっとお前は、俺にとっては、女だ
よ」
「え……んんっ!」
いきなり何、と訊こうとすれば、不意討
ちで塞がれた唇。
抵抗の余地もなしに、割り込んできた舌
にすぐに思考が溶かされていく。
「は……っ」
息苦しくなった所で、ようやく離された
。
「はぁ…っいきなり……何で……」
「……子供にはこんなこと、しない」
唇が触れそうなくらいの距離で、甘く、
そう囁かれて、心臓が大げさに跳ねる。
「……からかうのはよして───」
「好きだ」