【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
そうしぶしぶお礼を言うと、辻宮が苦笑いした。
「せっかく俺が手当てしてやったんだ。もう少し喜べば?」
は、はぁ!?なにその俺様発言!!
辻宮のその一言で、一気に鎮まりかけていた怒りが込み上げてきた。
「あんたなんかに助けられたって、嬉しくないわよ!」
「はあ!?ふざけんなこのやろう!俺に楯突こうって言うのか?」
「だから何?そう言う俺様な発言ってどうかと思うけど。さっきのウエイトレスにだって冷たかったし」
「あれは、そういう風に対応しろっていうマニュアルがあんだよ!」
「意味わからない!マニュアル通りに動くなんて、ただの操り人形じゃん!
自分の意思も持てないなんて、ただの弱虫よ!どうせ親のスネかじってるだけでしょ!?」