【完】狼ご主人様と子羊ちゃん




始業式が終わり、帰りの支度をしていた
ら繭に「そういえば、もう返事したの?
」と尋ねられ。



「なんのこと?」と首を傾げた瑠璃ちゃ
んも話に加わってきたので、二人にこっ
そり付き合うことにしたんだと耳打ちし
たら、瑠璃にそんな反応をされた。



「……えと、辻宮の婚約者?彼女?に、
なっちゃいました……」



あはは、と照れながらもそう言うと。



「……羨ましすぎる……信じらんない。
あの辻宮様の婚約者!?」



とかなんとかずっと言っていて。しまい
にはどうやってたぶらかしたんだとか言
われる始末。



もう繭も苦笑いだ。



「たぶ!?たぶらかしてないよ?」


「色仕掛けか!?その巨乳で骨抜きにし
たのねっ!」

「───まあ、巨乳は良いよな」



何を言っても信じてくれない瑠璃ちゃん
のその言葉に返事したのは私でなく。





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