【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
「……ついこの前とかいって、もう結構
序盤から、あの子にほだされてたくせに
」
あの子というのが、美里を指しているん
だとすぐにわかった。
だから俺も、ちょっと笑った。
「美里はいい女だよ」
強くて、生意気で、だけど可愛くて、優
しくて。
あと……巨乳だしな。うん。
「ふーん?そんなにいい女なんだ」
「おう」
「じゃあ狙ってみよっかな」
「……は!?」
驚いて思わず大きな声を出したら、クス
クスと笑われた。
「どんだけ焦ってんの。人のもの───
ましてや秋のお気に入りなんかに手を出
す程、俺は非常識じゃないし」
「……まあ、負ける気もないけどな」