【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
放課後のHRが終わって、内容の濃すぎる1日にため息をついてしまう。
私にとっては良くないことが、積み重なったなぁ……。
「美里!」
「あ、瑠璃……って、え!?」
自分を呼んだ瑠璃に、笑いかけようとして、すっとんきょうな声をあげてしまった。
だって、瑠璃が思い切り私の腕を掴んだから。
どこに行くのかさえ、教えてもらえないまま、なすがままの状態で、私はどこかにつれてかれた。
「瑠璃ー!美里ー!こっちこっち!」
校門の所で大きく手を振っているのは、繭。