【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
「そういえば……斗真、パートナーはど
うすんの?」
私もこっちに来たときかなり戸惑ったし
、まだ決まってないのかな。
すると斗真は、ああ、というように笑っ
た。
「それね。梨子に頼んだ」
「あ、梨子ちゃんにね……梨子ちゃんも
ここに転校したんだね」
「うん」
梨子ちゃんっていうのは斗真の妹さんで
、すごく素直で可愛い女の子。
私の事を、「みーちゃん」って呼んでく
れてたっけ……。
「……柊のパートナーは……もしかしな
くても…」
斗真が、少し言葉を濁しながら、私の後
ろに目線を寄越す。
私はそれに、少しため息をつきながら頷
いた。
「お察しの通り。……ごめんね、こんな
変な態勢で」