【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
ふーん。自覚、あんじゃん。
「誰が俺に嫌な気持ちを味あわせたんだ
っけ?……付き人の分際で」
「……っ。つ、付き人なんて言い方しな
いでよ……か、彼女でもあるんだから…
…」
そう。彼女だ。
美里は俺の恋人。つまり俺のモノ。
「じゃあ、彼女のお前は、なんで俺以外
の男と遊ぶんだよ」
そう言うと、美里がまたピクッと震えた
。
「今回は許すって言ったじゃん……」
「同室と布団まで許したっけ」
「あ、あれは不可抗力というか、事故と
いうか……」
ゴニョゴニョと言葉を濁らせる美里。
一応、俺に対しての罪悪感はあるらしい
。
「ま、いいや」