【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
そう言うと、あからさまにホッとする美
里。
だけど……。
「今日から俺の家に住め。それで許す」
俺がそう言ったら、美里はまた、なんと
も間抜けた表情を浮かべた。
目をぱちくりさせて、どうやら状況を上
手く飲み込めていないらしい。
やがて美里は、ひきつった笑いを浮かべ
……。
「え、なんの冗談?」
と渇いた笑いをこぼした。
「……可愛くねー奴。もっと他にないの
?辻宮と暮らせるなんて嬉しいー、とか
さぁ」
「いやいや。そんな冗談真に受けるほど
、私もアホじゃないんで」
「や、本気だけど」
美里の目を見てはっきりそう言うと、美
里がその状態でフリーズして。