【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
「は……、はあぁぁあ!?」
やっと俺が本気だって気付いたらしく、
大声を上げて、その場から飛び退いた。
「いっ、意味わかんないから!いきなり
住めとか……ほんと常識ないんだから!
私にも帰る家くらい、あるし!」
「ごちゃごちゃうっせーな。それで許し
てやるっていってんだよ」
「……っなにその上から目線!ていうか
!たかが同じ布団で寝たくらいで、怒り
すぎだし!」
……イラッ。
「たかが同じ布団……?」
思いの外低くなった俺の声に、"しまっ
た"とでも言いたそうな表情を浮かべた
美里。
美里は本当に危機感がなさすぎる。
だから、ムカつく。
「男がどんなものか、お前、しらないん
だろ」
「い、いや……」
今にもその場から逃げ出しそうな美里の
腰を抱き寄せて、ベッドに押し倒す。