【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
◇同居、冷たい目線。
夕方に迎えに行く、と一方的に言われて
。
同居とか、辻宮のお父さんに紹介される
とか、正式に婚約、とか……。
なんだか次元が違うんじゃないのって思
いたくなるくらいの驚きがいっぺんに突
きつけられて、しばらく放心状態で。
そして、気付けば───……。
「美里、辻宮君にご迷惑おかけしないの
よ?」
「み、美里……いつでも帰ってきていい
んだぞ!」
いつの間にか夜が開けて、いつの間にか
日暮れ時になっていて。
お母さんに菓子折持たされて、お父さん
はなんか涙目で……。
「娘さんを、しばらくお預かりしますね
」
猫かぶった辻宮が居て……。
ボーッとしてたら、いつの間にかもう、
辻宮の家に行く時間になってた。
「美里、行くぞ」