【完】狼ご主人様と子羊ちゃん
辻宮がそう言うと、やれやれ、といった
ような表情になった辻宮のお父さん。
「まあいいか……。朝食にしよう」
辻宮のお父さんがそう言うと、目の前に
置かれた朝食。
……とびっきり豪華な。
目の前に置かれた、フランスパンやらチ
キンやら、やたらデザインの凝ったデザ
ートやらを見て、軽く目眩を覚えた。
駄目だ、驚くことが多すぎる。
そして何口か食べ終えた頃、
「秋、明日にでもお見合いをしてもらう
からな」
と辻宮のお父さんがいきなり言い出した
ものだから、危うく噴き出しそうになっ
た。
え、お、お見合い……!?
「社長、そのお話はお断りした筈ですが
」
「秋が気に入る女を選べばいい。皆、上
等の女だよ」